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橋本病について

橋本病とは

橋本病(慢性甲状腺炎)は、自己免疫の異常により甲状腺が慢性的に炎症を起こす疾患です。甲状腺に対する抗体(TPO抗体・サイログロブリン抗体)の産生が特徴で、女性に多く認められます。甲状腺機能が正常に保たれている段階では自覚症状がないことが多いですが、進行すると甲状腺機能低下症をきたすことがあります。当クリニックでは血液検査とエコー検査を組み合わせ、適切な診断と経過観察を行っています。

症状

甲状腺が大きくなります。それでも甲状腺機能が正常の場合には症状がありません。甲状腺ホルモンが不足してくると、顔や手足のむくみ、眠気、寒がり、体重増加などの甲状腺機能低下症の症状がみられます。

原因

免疫が関係していると考えられています。体の中に甲状腺に対する抗体ができるため、リンパ球が甲状腺をゆっくりこわしていきます。長い年月がたつと甲状腺がホルモンをつくれなくなります。

特徴

進行すると甲状腺機能低下症を起こすことがあります。慢性甲状腺炎と診断されても一生涯治療の必要がないことも多い病気です。1912年に日本人の橋本医師が初めて報告した病気であるため橋本病と呼ばれています。女性に多い病気です。成人女性の3%以上を占めています。慢性甲状腺炎の自己抗体の保有率は高く、一般人口の15%程度です。

診断

血液の中の甲状腺ホルモン(FT4, FT3)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を調べます。また甲状腺に対する抗体(TPOAb, TgAb)を調べます。超音波検査(エコー)で甲状腺の内部を調べます。

治療

甲状腺機能が正常の場合には治療の必要はありません。甲状腺機能低下症があれば甲状腺ホルモン剤(チラーヂンS)の内服が必要になります。海藻類の取りすぎによって甲状腺機能低下症をおこしているときは海藻を制限するだけで甲状腺機能が回復することもあります。

経過

若い人では甲状腺機能低下症がなおってしまうこともありますが、多くの場合、甲状腺ホルモン剤を長期にわたって内服することが必要です。甲状腺ホルモン剤をのみ始めると、約1~2ヶ月で甲状腺ホルモン値が正常になり、自覚症状もなくなります。内服していれば健康な人と全く変わらない生活をおくることができます。甲状腺ホルモン値が正常になっても何か症状がある場合は、甲状腺以外の病気を考える必要があります。

当院院長は甲状腺疾患の診療ガイドライン作成委員を務め、橋本病に関する研究論文を多数発表しています。院長の著書・論文一覧はこちら

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