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プランマー病について

プランマー病について、はじめに知っておいていただきたい点は次の3つです。

  • 甲状腺にできたしこり(結節)が、脳からの指示とは関係なく甲状腺ホルモンをつくる病気です。結節の多くは良性です。普通は痛みもありません。
  • バセドウ病と症状は似ていますが、原因も治療の考え方も異なります
  • 症状がなく、TSHという検査値だけが低い段階で見つかることもあります。その場合、年齢や心臓・骨の状態によっては、すぐに治療せず経過をみることがあります

プランマー病とは

甲状腺の中にしこり(結節)ができ、その結節が脳から出るTSH(甲状腺刺激ホルモン)の指示がなくても、自律的に甲状腺ホルモンをつくるようになった状態です。このような結節を機能性甲状腺結節(自律性機能性甲状腺結節、AFTN)といいます。

機能性甲状腺結節のうち、結節が1つで、そのために血液中の甲状腺ホルモンが多くなっているものを中毒性単発性甲状腺結節といい、一般にプランマー病と呼ばれています。複数の結節によって甲状腺ホルモンが多くなっている場合は中毒性多結節性甲状腺腫と呼びます。以下では、両方をまとめて「機能性甲状腺結節」と表記します。

結節がつくる甲状腺ホルモンの量が増えると、脳の下垂体から出るTSHの分泌が抑えられます。TSHが低くなると、結節以外の正常な甲状腺の働きも抑えられます。この仕組みは、後でご説明する検査と治療の両方に関わってきます。

ただし、機能性甲状腺結節があってもTSHが基準の範囲に保たれている段階では、周りの甲状腺が完全に休んでいるとは限りません。この違いは、検査での見え方にも、放射性ヨウ素を用いた治療の結果にも関わってきます。

この結節は、ほとんどが良性です。

日本ではまれな病気です。甲状腺ホルモンが多くなる病気のなかで0.15〜0.3%程度、甲状腺にしこりのある方のなかで0.6〜2.9%程度と報告されています。

なお、甲状腺シンチグラフィで機能性甲状腺結節と確認された方の約半数では、TSHが基準範囲に保たれていたとの報告があります。甲状腺ホルモンが多くなりやすいのは、高齢の方、長い経過をたどっている方、結節が大きい方です。

バセドウ病との違い

どちらも甲状腺ホルモンが増える病気ですが、原因が異なります。バセドウ病は自分の体がつくった抗体が甲状腺を刺激する病気で、甲状腺全体が働きすぎます。機能性甲状腺結節では、結節だけが働きすぎています。

次の表は典型的な違いを示したものです。検査の結果には例外があり、バセドウ病と機能性甲状腺結節が同時にみられることもあります。ひとつの検査だけで診断することはできません。

バセドウ病と機能性甲状腺結節(プランマー病)の典型的な違い
  バセドウ病 機能性甲状腺結節
(プランマー病)
おもな原因 甲状腺を刺激する自己抗体 TSHとは関係なく働く甲状腺の結節
TRAb(抗体) 多くは陽性 例外はあるが、通常は陰性
甲状腺の状態 全体が腫れることが多い 結節がある。小さいと触れないこともある
シンチグラフィ 甲状腺全体に集まる 結節に強く集まり、周りへの集まりは抑えられる
目の症状 合併することがある 通常は起こらない
多い年齢 若い方から中年の方 中高年の方に多い
抗甲状腺薬 経過によっては薬をやめられる ホルモンは抑えられるが、結節は残る

目の症状(甲状腺眼症)は、甲状腺ホルモンが多いことだけで起こるのではなく、バセドウ病に伴う自己免疫のはたらきが関係しています。そのため機能性甲状腺結節そのものでは通常起こりません。ただし、目の突出や物が二重に見えるといった症状がある場合は、バセドウ病が併存していないか、眼の病気ではないかを含めて確認します。

甲状腺ホルモンが多くなる原因全体の見分け方は、甲状腺機能亢進症とはでまとめています。

症状

甲状腺ホルモンが増えることで、次のような症状が出ます。

  • 心臓がどきどきする、脈が速い
  • 汗を多くかく、暑がりになった
  • 手がふるえる
  • 食欲があるのに体重が減る
  • 疲れやすい、体がだるい

機能性甲状腺結節では、TSHだけが低い軽い状態から、甲状腺ホルモン(FT4、FT3)も明らかに高くなる状態まで幅があります。ゆっくり進み、症状が目立たないまま見つかることもあります。特に中高年の方では、動悸や体重の減少を年齢による変化と考えて、気づかれにくいことがあります。

まったく症状がないまま、健康診断やほかの検査で甲状腺の結節が見つかり、あわせて調べた血液検査で分かることもあります。

 疲れやすさは、甲状腺ホルモンが多すぎるときにも、足りないときにも起こります。どちらの場合も含めてだるい・疲れやすいのは甲状腺?で説明しています。

原因

機能性甲状腺結節では、結節の細胞に、TSHを受け取る部分(TSH受容体)などの後天的な遺伝子の変化が見つかることがあります。この変化によって、TSHの指示がなくても甲状腺ホルモンをつくり続けるようになると考えられています。

この遺伝子の変化は、ヨウ素の不足している地域で多く報告されてきました。しかし日本の患者さん45人を調べた研究でも、半数を超える結節でこうした変化が見つかっています。ヨウ素を多くとる日本でも、同じ仕組みがはたらいていると考えられます。

ただし、すべての結節で原因がわかるわけではなく、なぜその変化が起こるのかは、まだ十分にわかっていません。

この遺伝子の変化は、生まれつき全身にあるものではなく、通常は結節の細胞に後から生じたものです。プランマー病は一般に遺伝する病気ではなく、ご家族にそのまま受け継がれるものではありません。

検査と診断

まず血液検査で、甲状腺ホルモン(FT4、FT3)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測ります。あわせて、バセドウ病でみられる抗体(TRAb)も調べます。機能性甲状腺結節ではTRAbは通常陰性です。

ただし、TRAbが陰性で結節があれば必ず機能性甲状腺結節、というわけではありません。無痛性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎、薬の影響などでも、TRAbは陰性になります。

次に超音波検査(エコー)で、結節の大きさ、数、性状を確認します。

診断を確かめるには、放射性ヨウ素またはテクネチウムを用いた甲状腺シンチグラフィが重要です。甲状腺のどの部分が活発に働いているかを画像で確かめる検査です。

甲状腺の働きが強い部分に、検査で使う放射性医薬品が集まります。機能性甲状腺結節には、周りの甲状腺よりも強く集まります。TSHが低くなっている場合には、結節以外への集まりが抑えられます。このような結節をホットノジュールと呼びます。

この検査は、ほかの病気との区別にも役立ちます。無痛性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎では、甲状腺で新しくホルモンをつくっているのではなく、たくわえられていたホルモンがもれ出しています。そのため取り込みはむしろ低くなります。取り込みが高いか低いかが、区別の決め手のひとつになります。

機能性甲状腺結節は悪性である頻度が低いため、すべてに細胞の検査を行うわけではありません。ただし、超音波検査で悪性を疑う所見がある、異常なリンパ節がある、短い期間に大きくなっている、機能性甲状腺結節とは別に気になる結節があるといった場合には、細い針を刺して細胞を調べる検査(穿刺吸引細胞診)を検討します。

甲状腺ホルモンは正常でTSHだけが低い場合

機能性甲状腺結節では、甲状腺ホルモン(FT4、FT3)は基準の範囲なのに、TSHだけが低いという形で見つかることがあります。これを潜在性甲状腺機能亢進症といいます。

症状がないことも多い一方、動悸、汗をかきやすい、疲れやすいといった症状を感じる方もいます。そのまま安定して経過することもあれば、時間の経過とともに甲状腺ホルモンも高くなってくることもあります。

日本甲状腺学会の「バセドウ病治療ガイドライン2019」では、TSHが低いとわかった場合、まずTSHを何度か測り、低い状態が3〜6か月続いているかどうかを確かめるとされています。一度の検査だけでは判断しません。体調やほかの薬の影響で、一時的にTSHが下がることもあるためです。

治療するか、経過をみるか

甲状腺ホルモン(FT4、FT3)が基準を超えている場合は、症状の有無にかかわらず、治療を検討します。結節が大きくてのどの圧迫による症状がある場合、悪性を疑う所見がある場合も同じです。

一方、結節が小さく、甲状腺ホルモンが高くなく、圧迫症状も悪性を疑う所見もない場合は、治療をせずに血液検査と超音波検査で経過をみます。

判断が分かれるのは、甲状腺ホルモンが基準の範囲内で、TSHだけが低い場合です。ガイドライン2019では、次のように示されています。

  • TSHが0.1mU/L未満の状態が続いていて、65歳以上の方、または65歳未満でも心臓の病気やその危険因子、骨粗鬆症、甲状腺機能亢進に関連する症状がある方は、治療が望ましい
  • TSHが0.1mU/L以上で、65歳未満、危険因子もほかの病気も症状もない方は、経過をみる
  • それ以外の場合は、個別に判断する

年齢と心臓の状態が判断の分かれ目になるのには、理由があります。TSHが低い状態が続いている方では、心房細動という不整脈、心不全、狭心症や心筋梗塞、骨折が多いことが報告されています。特にTSHが0.1mU/L未満の方で、その関連がはっきりしています。

一方で、治療によってこれらをどのくらい防げるかは、まだ確立していません。50歳以上でTSHが低く、シンチグラフィで甲状腺の自律性が確認された方を対象に、放射性ヨウ素を用いた治療と経過観察を比べた研究が2024年に報告されました。

この研究の主要な解析では、治療によって心房細動が有意に減ったとは示せませんでした。ただし参加者の数が予定に達しなかったため、治療に予防の効果がないと断定できる結果でもありません。また、この研究で放射性ヨウ素を用いた治療を実際に受けた94人のうち、約4分の1に甲状腺機能低下症が生じています。

つまり「TSHが低いから全員治療する」とも「様子をみればよい」とも言えません。年齢、TSHの下がり方、症状、心臓や骨の状態、結節の大きさをみて、相談しながら決めます。

経過をみる場合も、定期的な血液検査が必要です。結節は年月をかけて大きくなり、はじめはTSHだけが低かった方が、後から甲状腺ホルモンも高くなってくることがあります。

治療方法の選び方

治療の方法は、甲状腺ホルモンの値、TSH、症状、結節の大きさと数、のどの圧迫症状、悪性を疑う所見の有無、年齢、心臓や骨の病気、妊娠のご予定、ご本人の希望をふまえて決めます。

  • 原因となる結節にはたらきかける方法:放射性ヨウ素を用いた治療、手術
  • 甲状腺ホルモンを抑える方法:抗甲状腺薬
  • 限られた場合に検討される方法:エタノール注入療法、ラジオ波焼灼術

抗甲状腺薬は甲状腺ホルモンを抑えますが、結節の性質そのものは変わりません。原因となる結節を根本的に治療する方法の中心は、放射性ヨウ素を用いた治療と手術です。

ただし、この2つは結節に対するはたらき方が異なります。手術では結節を取り出します。放射性ヨウ素を用いた治療では、結節のはたらきを弱めて小さくしますが、ふつう結節そのものがなくなるわけではありません。

放射性ヨウ素を用いた治療(アイソトープ治療)

放射性ヨウ素の入ったカプセルを飲む治療です。前もって、実施する施設の指示に従い、一定期間、海藻などヨウ素の多い食品やヨウ素を含む薬を控えます。日本では一定量まで外来で投与できますが、外来で行うかどうかは、投与量、実施する施設、生活環境などによって異なります。

この治療が機能性甲状腺結節に向いているのには、理由があります。放射性ヨウ素が集まるのはホルモンをつくっている場所です。甲状腺ホルモンが高く、TSHが低くなって周りの甲状腺の働きが抑えられている場合には、放射性ヨウ素は結節に主に集まり、周りへの集まりは抑えられます。

そのため、正常な部分を比較的残しながら治療できます。この点はバセドウ病と異なります。バセドウ病では甲状腺全体が放射性ヨウ素を取り込むため、治療後に甲状腺の働きが落ち、ホルモン薬を飲み続けることになる方が多くいます。

ただし、この条件が当てはまらない場合があります。もともとTSHが基準の範囲に保たれている場合や、治療の前に抗甲状腺薬を飲んでいてTSHの抑制がとけている場合は、周りの正常な甲状腺にも放射性ヨウ素が集まりやすくなります。国内の報告では、TSHが抑えられていない状態で治療を受けた13人のうち9人が、その後に甲状腺の働きが落ちてホルモン薬を必要としています。治療前の薬の飲み方や、治療後に甲状腺の働きが落ちる可能性については、実施する施設からよく説明を受けてください。

効果はゆっくり現れます。海外のガイドラインが引用している報告では、結節が1つの場合、約4分の3の方で3か月以内に甲状腺ホルモンの高い状態が改善しています。結節が複数ある場合は、それより時間がかかる傾向があります。1回で十分な効果が得られず、追加の治療を検討することもあります。

結節は時間をかけて小さくなります。海外の一つの後ろ向き研究では、結節の体積は平均で約80%減り、その縮小は最長で12年まで続いていました。ただし、縮小の程度や効果には個人差があります。

治療から年数がたってから、甲状腺の働きが落ちてくることがあります。そのため、体調がよくなった後も長く血液検査を続けてください。

なお、妊娠中の方と授乳中の方には、この治療は行いません。甲状腺がんがある、または疑われる場合も対象から外れます。妊娠をご希望の場合は、治療後に妊娠を避ける期間も含めて実施する施設と相談します。

手術

結節が大きい場合、のどの圧迫による症状がある場合、短い期間に大きくなってきている場合、細胞の検査などで悪性が否定できない場合には、手術を検討します。

結節が1つで片側にある場合は、その側の甲状腺を切除する片葉切除が一般的です。結節が複数ある場合や両側にある場合、悪性が疑われる場合には、より広い範囲の手術になることがあります。

手術には、結節を確実に取り除けること、取り出した組織を顕微鏡で調べて確かめられることという利点があります。甲状腺ホルモンが高くTSHが低くなっていた方では、原因となる結節を取り除くとTSHが戻り、抑えられていた甲状腺のはたらきも回復します。 片側を残す手術であれば、残った甲状腺だけでホルモンをまかなえる方が多くなります。ただし片側の切除であっても、術後に甲状腺ホルモン剤が必要になる方はいます。報告によって、1割前後から2割程度とされています。

甲状腺をすべて摘出した場合は、甲状腺ホルモン剤を生涯にわたって服用します。一部を残した場合も、残った甲状腺の働きによっては甲状腺ホルモン剤が必要になることがあります。

一方で、手術には全身麻酔と入院が必要です。首に傷が残ります。声を出す神経や、カルシウムを調節する副甲状腺が近くを通っているため、これらに関する合併症や出血が起こることがあります。副甲状腺に関する問題は、広い範囲を切除する場合により注意が必要です。

薬による治療

抗甲状腺薬を飲むと、甲状腺ホルモンがつくられる量が減り、検査値も症状も落ち着きます。ただし、薬だけで原因となる結節をなくすことはできません。薬をやめれば、結節はまたホルモンをつくり始めます。

この点がバセドウ病と異なります。バセドウ病では、薬を続けているあいだに自己免疫のはたらきが落ち着き、薬をやめられる方がいます(バセドウ病の薬をやめる目安と中止後の経過)。機能性甲状腺結節ではこうした経過をたどりません。

それでも薬を使う場面はあります。ご高齢で手術の負担が大きく、アイソトープ治療やそのほかの方法も難しい場合には、薬でホルモンを抑えながら長く続けることがあります。また、甲状腺ホルモンの高さが目立つ場合には、手術やアイソトープ治療の前に、いったんホルモンを下げておく目的でも使われます。ただしアイソトープ治療では、上でご説明したとおり、投与するその時点では薬を休むことがあります。

なお、機能性甲状腺結節では、バセドウ病よりも少ない量の薬で効くことが知られています。

抗甲状腺薬には、皮膚の発疹、肝機能の異常、まれに白血球が著しく減る無顆粒球症といった副作用があります。服用中は、症状と血液検査を確かめながら続けます。服用中に高い熱が出たり、のどの強い痛みが出たりした場合は、次の服用をいったん控えて、処方を受けた医療機関に速やかにご連絡ください。

動悸や手のふるえが強いときには、症状をやわらげる目的でβ遮断薬という薬を使うことがあります。この薬も甲状腺ホルモンを下げるものではありません。

エタノール注入療法とラジオ波焼灼術

結節の組織を直接壊す方法として、次の2つがあります。いずれも首を切らずに行える方法です。

経皮的エタノール注入療法(PEIT)は、結節にエタノールを注入して組織を壊す方法です。日本では機能性甲状腺結節に健康保険が使えますが、施設の基準を満たして届け出た医療機関で行う必要があります。

何度か繰り返す必要があること、エタノールの広がり方を予測しにくく効果が一定しないこと、大きな結節や甲状腺ホルモンがはっきり高い場合には効果が低いことが知られています。国内の報告では、特に結節が複数ある場合には、甲状腺ホルモンの高い状態が続いたり再発したりすることが多いとされています。合併症として、注入時の痛み、穿刺に伴う血腫、声のかすれ(多くは一過性)などがあります。また、この治療で十分な効果が得られずに後から手術を行う場合、手術の合併症が起こりやすくなることが知られています。

ラジオ波焼灼術(RFA)は、結節に針を刺して熱で焼き縮める方法です。日本では甲状腺の結節に対して健康保険が適用されておらず、自費診療として一部の施設で行われています(2026年8月時点)。熱を使う治療に特有の合併症として、周りの組織が熱で傷つくことがあります。結節の位置や大きさによって、向き不向きがあります。

インターネットで調べていると、さまざまな方法を目にされると思います。ご自身に合うかどうかを判断するときは、その方法が何を目的としたものか、健康保険が使えるか、長期間の成績がわかっているかを確かめられるとよいでしょう。気になる方法があれば、遠慮なく診察の際にお尋ねください。

治療した後の経過

治療によって甲状腺の働きが落ち着けば、多くの方は特別な制限なく日常生活を送れます。治療の直後の注意事項については、治療を行う医療機関の指示に従ってください。

ただし治療して終わりではありません。アイソトープ治療のあとは、時間がたってから甲状腺の働きが落ちてくることがあります。手術のあとも、残った甲状腺の働きを確かめる必要があります。いずれの治療でも、定期的な血液検査を続けます。

また、アイソトープ治療を受けたあとの結節は、超音波検査での見え方が変わることがあります。ほかの医療機関で甲状腺の検査を受けるときは、アイソトープ治療を受けたことを必ずお伝えください。

よくあるご質問

プランマー病は難病に指定されていますか
指定されていません。国の指定難病に、プランマー病や機能性甲状腺結節は含まれていません。甲状腺の病気では「甲状腺ホルモン不応症」が指定難病に入っていますが、これはプランマー病とは原因の異なる別の病気です。

治療せずに放置するとどうなりますか
甲状腺ホルモンが高い状態が続くと、動悸や体重減少といった症状のほか、心房細動や骨粗鬆症、骨折のリスクと関連することが知られています。結節が年月をかけて大きくなることもあります。ただし、結節が小さく甲状腺ホルモンが高くない場合や、TSHだけが低い場合には、経過をみることもあります。「放置してよいかどうか」は検査の数値と年齢、ほかの病気の有無によって変わります。自己判断ではなく、定期的に検査を受けながら判断してください。

結節ががんである可能性はありますか
機能性甲状腺結節はほとんどが良性です。ホルモンをつくっている結節そのものががんであることは、まれです。ただし例外の報告もあり、結節の周りの甲状腺にがんが見つかることもあります。そのため、超音波検査の所見や大きさによっては、細胞を調べる検査を行います。

家族に遺伝しますか
通常は遺伝する病気ではありません。多くは、結節の細胞に後から生じた遺伝子の変化が関係しており、ご家族にそのまま受け継がれるものではありません。

妊娠を考えていますが治療はできますか
放射性ヨウ素を使う治療は、妊娠中の方や妊娠している可能性がある方には行いません。治療後も一定の期間は妊娠を避ける必要があります。妊娠をご希望の時期、結節の大きさ、甲状腺の働きをふまえて、手術を含めた方法と順番を相談します。妊娠と甲状腺については妊娠と甲状腺の病気もご覧ください。

受診について

次のような場合は、甲状腺を診ている医療機関にご相談ください。

  • のどぼとけの下あたりにしこりを触れる
  • 健康診断などで甲状腺の結節を指摘された
  • 血液検査でTSHが低いと言われた
  • 動悸、手のふるえ、体重減少、汗をかきやすいといった症状が続いている

甲状腺の病気は内科・内分泌内科で診ますが、どこにかかればよいか迷われることがあります。甲状腺の不調は何科を受診すればよいかで説明しています。

当院では、血液検査と超音波検査を行っています。シンチグラフィ、アイソトープ治療、手術が必要と判断される場合は、隈病院にご紹介しています。

甲状腺の結節全般については甲状腺結節(甲状腺のしこり)で説明しています。

出典

このページの執筆者

窪田純久(くぼたクリニック院長・医学博士/日本甲状腺学会認定甲状腺専門医・評議員)
窪田創大(医師・医学博士/日本甲状腺学会認定甲状腺専門医、日本内分泌学会専門医・指導医、日本糖尿病学会専門医)

院長・窪田純久は、日本甲状腺学会において、バセドウ病薬物治療・バセドウ病眼症診療・甲状腺結節診療・潜在性甲状腺機能低下症の各診療ガイドライン作成委員を務めています。以前、日本人の機能性甲状腺結節45人を対象に、ホルモンをつくり続ける原因となる遺伝子の変化を調べた研究に加わりました。

院長は、甲状腺を専門としない医師に向けた専門書『やさしく解説 甲状腺疾患の診断と治療』(南江堂、改訂第2版・2025年)も執筆しています。

  • 執筆した医師の経歴などがある医師紹介はこちら
  • 院長自身による日本語の解説をつけた英文論文18編はこちら

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