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バセドウ病について

バセドウ病とは

甲状腺が過剰にホルモンを産生する「甲状腺機能亢進症」の代表的な疾患です。免疫の異常によって甲状腺を刺激する抗体(TSH受容体抗体)が産生され、甲状腺が過剰に働き続けます。20〜40代の女性に多くみられます。

症状

甲状腺ホルモンが上がる病気です。心臓がどきどきする、汗をたくさんかく、手がふるえる、食欲が出る、体重が減る、暑がりになるといった症状が出ますが、若い人では体重が増えることもあります。1−2割の人にまぶたがはれたり、目が出てくるという症状がおこります。甲状腺が大きくなることが多いのですが、めだたないこともあります。

原因

人間には免疫(めんえき)という自分をまもる働きがあります。ウイルスやばい菌などの外敵に対して免疫が働き、抗体という物質をつくります。免疫が自分の甲状腺を間違って敵と思ってしまうと、体の中に甲状腺に対する抗体ができます。できた抗体が甲状腺にくっついて甲状腺をたくさん働かせることがあります。これがバセドウ病のおこるしくみです。なぜ自分の甲状腺に対して抗体ができるようになるのかは、まだわかっていません。

診断

血液の中の甲状腺ホルモン(FT4, FT3)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を調べます。また甲状腺を働かせる抗体(TRAb)を調べます。超音波検査(エコー)で甲状腺のはれや、内部の血液の流れを調べます。

治療

甲状腺の働きを抑える薬を使います。2−3ヶ月以内に副作用が出ることがありますので、薬を出してもらっている先生の説明をしっかりと覚えて下さい。じんましんや肝臓の異常、白血球が減ってしまうなどの副作用があります。

経過

甲状腺機能亢進の症状は1から2ヶ月でおさまります。甲状腺ホルモン検査の結果を見ながら薬を少しずつ減らしていきます。約2年の治療で約30%の人が薬を中止できます。5年治療を続けると約40%の人が薬を止めることができます。血液中の甲状腺ホルモンが正常になったら健康な人と同じと考えてよいでしょう。もちろん激しいスポーツもできます。治療中に海藻を制限する必要はありません。
薬を止めることができないときには他の治療法(手術療法や放射性ヨードを用いた治療)に切り替えることもあります。主治医と相談してみましょう。薬を止めることができなくても、高血圧や糖尿病と同じように「コントロールしていく病気である」と考えを切りかえて、気長に治療を続けましょう。

当院院長はバセドウ病薬物治療ガイドラインおよびバセドウ病眼症診療ガイドラインの作成委員を務めています。院長の著書・論文一覧はこちら

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